【第1章】私が格ゲーをはじめた理由【小説風】

小説
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【序章】私が格ゲーをはじめた理由

第1章

そういや、あいつ格ゲー始めるとか言ってたな…

数日後にはゲーセンに連れてこられていた。

「今回の俺は心構えが違う!」なんせFPSを捨てて来たからだ。自称ゲームうま男を謳っていた私は、すぐに上達して大会上位とか余裕で行けるでしょ!って思いながらゲーセンに向かっていた。

再度連れてこられたゲーセンは、今は閉店してしまった新大久保にある「アルファステーション」だった。後に聞いた話では、ブレイブルー界隈では相当高レベルなゲーセンだということを知った。そんなお店でも閉店してしまう事にゲーセンが廃れていくことを薄々感じさせられた。

当初、ゲーセンのイメージとしては灰皿が飛び交い、椅子は投げられ、ヤンキーのたまり場、暴力沙汰なんでもありのイメージが勝手に付いていた。実際には灰皿は飛び交ってなく、いかついヤンキーもおらず、後ろでおっさんが椅子に座って煙草を吹かしているだけだった。「なんで煙草吹かすためだけにゲーセン来てるんだ?ゲーセンにくるならゲームしろや!」と内心思いながらも椅子に座ってゲームを始めた。

今なら煙草を吹かしながらゲームをしている人たちを眺めるおっさんの気持ちがわかる。

始めたバージョンは「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT Ⅱ」だ。これと言って魂を感じるキャラが居なかったのでゲームに慣れるためにもツバキ=ヤヨイを使いはじめた。

その時、初めてレバーを触った私には空中ダッシュや昇竜コマンドが難しく苦戦していた。余裕しゃくしゃくだった私はすぐにコマンド精度も上達するだろうと思っていた、当時アルファステーションでは50円で1プレイできるので高校生のお財布事情としては優しかった。

しかし、何回やろうと空中ダッシュはでないし、昇竜コマンドはでないし、波動拳すらでなかった。

「えっ、レバーで操作するのってこんな難しいの?」スマブラではアパートに住んでいる友達の中いち上手い私がこんなことで苦戦するのか?と感じた。まさに井の中の蛙大海を知らず、されど空の蒼さを知る。

ここで初めて浅いながらも格闘ゲームという難しさ、私がいかに青いことを知った。

そして、こんな初心者プレイ全開の私に乱入してくる猛者であろう野郎が初狩りをしてきた。私はなすすべもなくボコボコにされ、むかついた心を静め、その場を立ち挨拶だけはしようと「ありがとうございました。」だけを言った。

根からの負けず嫌いの私はゲームにおける勝負事には本気で相手をぶちのめすためにひたすら練習し負かすことに執念を燃やす。

しかし、私の心は燃え上がらなかった。あまりにも難しいレバー操作、ゲーセンでプレイすることで1プレイする毎にお金がかかる、家でプレイできないという事に心がストップをかけていた。

ゲーセンに置いてあるゲームはお金を稼いでいる人しか上達しないだろと高校生の私は傍から見て感じた。

ゲーセンをあとにした私と友人は丁度おなかが減っていたので、すぐ近くにあるラーメン屋「とんこつラーメン 博多風龍」に行き、元気の良い定員さんに迎えられ500円のとんこつラーメンを頼んだ。無料で2玉追加で食べられるので麺をすすり、涙をすすった。

私はこのゲームで本気になれるのだろうか…

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